感染性胃腸炎

感染性胃腸炎は、何らかの菌やウイルスが原因で腹痛や下痢、嘔気・嘔吐、発熱などの症状がみられる病気です。治療は症状に合わせた対症療法を基本とし、嘔気や嘔吐が軽減した段階でこまめに飲水を行うことが大切です。回復に伴い、徐々に消化の良い食べ物を摂取するようにしましょう。

盲腸炎

盲腸炎は、大腸の奥にある虫垂に炎症をきたす病気です。別名は急性虫垂炎とよばれており、腹痛や発熱を伴います。適切なタイミングで治療を行うことで、腹膜炎や腸管穿孔などの重症化を防ぐことができます。我慢できない腹痛を感じた場合は、速やかに受診することが大切です。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、腹痛や下痢、便秘などの症状がみられる病気です。精密検査を受けても異常が見つからず、お腹の不調が長期間続きます。症状に合わせた薬物療治療やストレスの軽減などを行うことで、症状が和らぐようにアプローチしていきます。

消化性潰瘍

消化性潰瘍とは、胃や十二指腸の粘膜が荒れた状態になる病気の総称で、主に胃潰瘍と十二指腸潰瘍のことをさします。腹痛以外に、胃もたれ、胸やけ、食欲低下などの症状を引き起こすこともあるため、症状が悪化する前に早めの受診を心がけ、適切な検査・治療を受ける必要があります。

胆石症

胆石症は胆のうや胆管に結石と呼ばれる石ができる病気です。みぞおち付近に起きる激しい痛みが特徴的で、結石ができる部位によって胆のう結石・総胆管結石・肝内胆管結石に分類できます。胆石が原因で細菌感染が起きると、発熱や黄疸などの症状が現れることもあります。

大腸カメラ

下痢の原因を精査し、早期発見・治療するためには大腸カメラ検査が必要不可欠です。当院では、内視鏡検査の専門医による大腸カメラ検査を実施しております。検査による負担を少なくするために、眠くなる薬を注射する静脈内鎮静法を導入しています。下痢にお困りの場合はお気軽にお問い合わせください。

視診・聴診・打診・触診

腹痛の原因を特定するために、身体の状態をさまざまな視点で診察することは重要です。当院では、腹部の状態を目で確認する視診、聴診器でお腹の音を聞く聴診、指先でお腹を叩きガス溜まりや痛みの強さを確認する打診、お腹の硬さや痛みの部位をチェックする触診を行い、さらなる精査を進めます。

腹部エコー

腹部エコーは、腹痛の原因を精査するために有効な検査です。人肌程度に温めたジェルを腹部に塗り、専用の機器を当てることで腹部の異変を確認していきます。検査にかかる時間の目安は20～30分程度ですが、症状や状態によって時間がかかる場合もございます。

内科的治療

手術を必要としない腹痛には、薬剤療法をはじめとした内科的治療を行います。症状や病気に合わせた薬剤を使うことで、つらい腹痛を和らげ、回復に向けてサポートしていきます。病気の種類や症状の進行度に合わせて、内科的治療と外科的治療を並行して行うこともあります。

外科的治療

手術を必要とする腹痛には、外科的治療で症状の改善を目指します。特に盲腸症や腸閉塞などの病気では、症状や病状に応じて緊急手術を行わないと重症化を招くことがあるため、丁寧かつ迅速な対応が求められます。適切な治療へとつなげるためにも、腹痛を自覚した場合は早めの受診を心がけましょう。