胃アニサキス症

胃アニサキス症は、胃にアニサキスの幼虫が寄生することで症状が起きる病気です。アニサキス症の中で特に多くみられる疾患であり、みぞおちの激しい痛みや吐き気・嘔吐を引き起こします。内視鏡を用いた治療を行い、胃の中にいるアニサキスを取り除きます。

腸アニサキス症

腸アニサキス症は、腸にアニサキスの幼虫が寄生することで症状が起きる病気です。腸にアニサキスが到達することで、下腹部の痛みなどの症状を招きます。腸アニサキス症の場合は内視鏡でアニサキスを摘出することが難しく、対症療法を行い経過を見ることがあります。

消化管外アニサキス症

消化管外アニサキス症は、胃や腸などの消化器官からアニサキスが脱出する病気です。腹腔内から大網、腸間膜、腹壁皮下などに移動し、肉芽腫を形成することもあります。幼虫の寄生部位によって症状が異なるため、迅速かつ的確な精査・診断が求められます。

アニサキスアレルギー

アニサキスアレルギーは、魚介類を生で食べた後にアニサキスが体内に入り、蕁麻疹をはじめとしたアレルギー症状がみられる病気です。重症化すると、血圧低下や呼吸困難、意識消失などの症状が出現するため、緊急対応を念頭に置いた治療が必要になります。

寄生する部位によって
症状が変化します

アニサキス症は、アニサキスの幼虫が寄生する部位によって症状が変化します。一般的によくみられる激しい胃痛や吐き気、嘔吐などの症状は、胃にアニサキスが寄生することで起きる症状です。一方、胃を通過し腸に達した場合は、下腹部痛などの症状が見られます。

胃カメラ

生の魚介類を摂取後に胃痛や吐き気などの症状がみられる場合は、胃カメラ検査でアニサキスが寄生していないか確認をします。当院では、内視鏡検査の専門医が在籍しており、胃カメラ検査が即日でも行える体制を整えております。胃カメラによる体の負担を少なくするために、静脈内鎮静法にも対応しています。

外科的治療

胃カメラ検査でアニサキスの寄生を確認した場合は、内視鏡を用いて除去する必要があります。アニサキス症では、複数のアニサキスが寄生している場合もあるため、1匹も残すことなく摘出することが大切です。アニサキス症と思われる症状を自覚した場合は、当院へご相談ください。