高尿酸血症(痛風)

高尿酸血症自体は症状がほとんどありません。
ただし、病気が進行すると、ひどい関節痛(痛風)や様々な合併症のリスクがある病気です。

  • 関節痛がある方
  • 血液検査で血清尿酸値が7.0mg/dL以上の方
  • 尿酸値が上がってきた方、気になる方

高尿酸血症の治療では、痛風や合併症の再発防止や予防治療がとても重要になります。
当院では、ただ単に薬剤による治療をするだけでなく、患者様が今後元気に過ごしていただけるよう、お一人お一人の生活スタイルや環境に合わせた治療をご提案します。日々の生活に支障をきたす前に、一度、当院にご相談下さい。

高尿酸血症(痛風)とは

高尿酸血症(痛風)とは

血清尿酸値が7.0mg/dL以上の場合を高尿酸血症と言います。
高尿酸血症は、生活習慣病の1つとされ、尿酸が高い食べ物を摂取することや生活習慣の乱れによって、血液中の尿酸の値が上がってしまいます。
血液中の尿酸が高い状態が続くと、関節の中にその尿酸が沈着して、その沈着した結晶が関節中で炎症を起こします。そうすると、「親指の付け根が痛い!」「ひざ・ひじが痛い!」「足首・手首が痛い!」といった関節への激痛が起こります。この痛みが起きた状態を「痛風発作」と言います。
高尿酸血症自体による自覚症状はほとんどなく、健康診断などで初めて尿酸値が高いと指摘されることも多いのが現状です。
日本では痛風患者数は男性が圧倒的に多く、年々増加している傾向にあります。年100万人以上もの方が痛風患者と言われている一方で、女性はほぼ横ばいで、年10万人もいかないと言われています。
高尿酸血症は食生活などの生活習慣にも大きく影響され、尿路結石、高血圧、メタボリックシンドローム、糖尿病、腎障害、狭心症が一緒に発症するケースもよく見られます。
つまり高尿酸血症そのものを治療して尿酸値を抑えれば良いというだけではなく、一緒に起こりうる合併症の治療も大切になってくるのです。

高尿酸血症の代表的な合併症

痛風

痛風

高尿酸血症でよくあるのは、痛風発作と言われる痛風関節炎です。
これは関節が腫れ上がり、歩けなくなるくらいの激痛をもたらします。
痛風が繰り返されていくと、痛風結節といって、関節にコブのような”しこり”ができます。ただ、痛みがないまま時間が経った場合や、痛風を治療すると結節が小さくなることもあるので、患者様の訴えとして上がってくることは少ないように感じます。

腎障害

腎障害

高尿酸血症は腎臓へも悪い影響(腎障害)を及ぼします。
痛風による腎障害は、痛風そのもので発症するというわけではなく、いろいろな要素が絡まっています。
高尿酸血症であり、なおかつ腎障害の患者様を診たときは、確かに高尿酸血症が腎臓に負担をかけている可能性があるので、積極的に高尿酸血症の治療を考慮します。実際に高尿酸血症を治療することで、腎障害が抑制されたという報告もあります。
しかし、腎障害の原因は、高尿酸血症だけにとどまらないことが殆どです。腎不全の大きな原因とされる高血圧、糖尿病などの他の疾患が重なり起こることが多いと分かっています。腎障害のために高尿酸血症をメインで治療するケースよりも、大きな原因である高血圧や糖尿病の治療を進めていく方が優先されることも多くあります。

尿路結石

尿路結石

また、高尿酸血症に関わる激しい痛みといえば、尿路結石もあります。
尿路結石は、水分摂取不足と持続する酸性尿・尿中の尿酸排泄量の増加によって起こります。これにプリン体の過剰摂取が加わると、尿路結石の発症率が非常に上がってしまいます。
痛風の人が必ずしも尿路結石になる、というわけではありません。ただ、痛風と診断された方は、尿路結石を発症しないために、水分は1日2L以上を目安に摂取するとよいでしょう。
このような指示を受けた方の中には、スポーツドリンクやアルコールで水分を摂ろうとする方もおられますが、それでは意味がありません。かえって石ができやすくなってしまいますので、摂る水分は水や麦茶、ほうじ茶等がオススメです。

その他の合併症

高尿酸血症は高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病や慢性腎臓病が一緒に発症しやすいことが分かってきています。高尿酸血症は、これらの疾患と密接に関係し動脈硬化を進行させ心筋梗塞や脳梗塞脳卒中などのリスクを起こすリスクを高めていると言われています。

原因

原因

 

高尿酸血症の原因は、一般的に食生活の乱れなど生活習慣の乱れによるものが大半です。食品に含まれるプリン体の摂り過ぎで、高尿酸血症を引き起こします。
プリン体を多く含む食品には、肉類、エビ/いわし/カツオなどの一部の魚介類、レバー/あん肝などの肝臓、うに/白子などの卵巣や精巣、かにみそなどの内臓、いくらなどの魚卵が挙げられます。鶏卵を気にされる方が多いようですが、鶏卵にはほとんどプリン体は含まれていません。
特に、レバーなどの内臓系や脂身の少ない肉は、ダイエットのために摂取する人が多いですが、プリン体が多く含まれるため、注意が必要です。
またアルコールの中には、特にプリン体が多く含まれたものとしてビールがあります。ビールの飲み過ぎはアルコールの利尿作用も相まって、さらに尿酸値を高くしてしまうため、高尿酸血症の原因としてよく知られています。
ウイスキーや焼酎などの蒸留酒はプリン体をほとんど含みませんが、アルコール自体が尿酸値を上げる作用を持っています。したがって、ビール以外のアルコールも適量に留めるべきです。
また、食事以外にもう一つ尿酸が上がる原因として、先天的なものがあります。
先天的に尿酸を尿から排出する能力が低い方がいて、そういう場合には、食事とは関係なしに血液中の尿酸が上がってきてしまい、痛風となることがあります。
さらに本当に稀ですが、尿酸を作りすぎてしまう遺伝子があることも分かっています。

高尿酸血症の治療について

高尿酸血症の治療は、尿酸値を6.0mg/dL以下に抑えて、痛風や尿路結石といった発作や合併症の発症、再発予防を目標としています。
治療は主に生活習慣の改善指導、薬物治療です。

生活習慣の改善

生活習慣の改善尿酸値を上昇させないためには、やはり食生活の改善が重要です。肉や魚、内臓類を食べすぎず、プリン体の多いビールを避け、水分摂取を心がけましょう。
具体的には、食事とアルコールを併せて、プリン体は400mg以下の摂取とすること。また水分不足にならないよう、意識的に水分(水やお茶)を1日2L以上摂取することです。
また過剰な低糖質ダイエットで、肉魚に偏り、尿酸値が上がるケースをよく見ます。過度な低糖質ダイエットは避け、野菜、炭水化物、たんぱく質、脂質のバランスの良い食事を摂ることを心掛けましょう。
運動は、生活習慣を改善し、肥満防止のために良いですが、筋力トレーニングなどの体への負担の大きな無酸素運動はかえって尿酸値を上げてしまうことがあるため、高尿酸血症の方には好ましくありません。
話しながらできる程度の運動強度の歩行やジョギング・サイクリングといった有酸素運動がおすすめです。

薬物治療

尿酸生成抑制薬

尿酸を体の中で作らないようにする薬です

尿酸排泄促進薬

尿酸を尿から排泄させて体外へ出しやすくする薬です

どの薬も、尿酸値6.0mg/dlを目標に薬を調節しながら、ゆっくりと値を下げていきます。
急激に尿酸値を下げてしまうと、そのことが原因で痛風発作が起こる可能性があるためです。しかし、内服を開始している場合は、痛みが出ても勝手に薬を中止しないようにしましょう。
尿酸を排泄させるものの方が、より尿酸を下げる効果がありますが、腎結石の既往がある方には使いづらく(尿中の尿酸が高くなり結石ができやすくなるため)、当院でも2種類を患者様の既往に応じて使い分けています。

痛風発作時の治療

尿酸値をコントロールする治療とは異なります。
順番としては、まず痛風発作時の治療を行い、発作がおさまったあとに尿酸値をコントロールするための薬剤治療を行います。
発作時は激しい痛みがありますので、NSAIDsと呼ばれる消炎鎮痛剤を使用して、激痛をおさえるための消炎鎮痛を目標とします。発作時には、できるだけ早く関節の炎症をとることが大事です。

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