過敏性腸症候群とは
検査では明らかな病変がないにも関わらず、腹部の不快感や下痢・便秘などの症状を起こす病気です。
はっきりとした原因は分かっていませんが、ストレスや生活習慣の乱れが自律神経のバランスを乱すことで腸のコントロールが難しくなり、発症するものと考えられています。
近年は、中高生、時に小学生でも診断を受けることが多い病気です。
過敏性腸症候群は大きく、便秘型、下痢型、交代型(下痢と便秘が交互に出現)に分けられます。
こんな症状でお悩みではありませんか?
以下のような症状がございましたら、お早目に当院にご相談ください。
- 急な腹痛・下痢がよく起こる
- 慢性的な便秘
- 腹部膨満感
- 排便後は症状が軽快する
- 緊張すると腹痛が起こる
- 下痢と便秘を繰り返している
- コロコロした便が出る
過敏性腸症候群の種類
下痢型
突然の下痢が起こります。また下痢がしばしば、緊張したときに起こります。
腸での水分吸収が十分でないまま排便されるため、便に水分が多く含まれることになります。
急な腹痛・下痢が心配で、通勤や通学が不安、あるいはそのために外出が困難になるというケースも見られます。
便秘型
腸管が痙攣し、便が肛門へと正しく運ばれずに便秘になります。排便時にコロコロとした便が出ることが多くなります。
下痢のような突発性を心配する必要はありませんが、ガス(おなら)が出やすいことにお悩みの方もおられます。
交代型
下痢と便秘が交互に繰り返されるタイプです。
同じ症状を持つ病気として、大腸がんが挙げられます。鑑別のためにも、きちんと検査を受けましょう。
過敏性腸症候群の原因
現在のところ、はっきりとした原因は分かっていません。
ただ、ストレスや生活習慣の乱れによって自律神経のバランスが乱れることで、腸が正しく機能しなくなり発症するものと考えられています。
過敏性腸症候群の治療
薬物治療
患者様の過敏性腸症候群のタイプに応じて、腸管の過敏性を抑える薬、腸内環境を整える薬などを使用します。
ストレスが強い場合、突然の下痢などに対する不安感が強い場合には、抗うつ薬や向精神薬を使用することもあります。
生活習慣の改善
腸の負担を軽減するためにバランスのよい食事を摂り、規則正しい生活を送ることが大切です。
また、適度に身体を動かし、睡眠は十分にとるようにしましょう。
過敏性腸症候群でお困りの方は当院へ
過敏性腸症候群は、原因がはっきりと解明されていないことなどから、治療を諦めてしまう患者様が少なくないという現状があります。 しかし、適切な薬物療法・生活習慣の改善によって症状をコントロールすることは十分に可能です。 腹痛や下痢、便秘などの症状は、日々の中で小さなストレスとして積み重なっていきます。そしてそのストレスが、さらに症状を悪化させてしまうこともあります。 適切な治療により症状を少しでも軽くし、以前と同じような明るい毎日を送れるよう、当院で精一杯サポートさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。